計測技術

立教大学には、ピコスケール精度の計測技術開発を目指し、基礎科学の先端的課題である「時空の構造」および「物質の構造」の解明を目指す研究拠点が設置されています。社会活用も大いに期待される分野の研究です。

家城 和夫いえき かずお

理学部 物理学科 教授
研究分野/原子核物理、放射線計測
研究のキーワード/不安定核ビーム、中性子計測、元素合成過程

原子核物理学の実験的研究を行ってきました。最近は不安定核ビームを用いた原子核反応により、安定線から外れた原子核の構造や元素合成過程に関わる反応の研究を行っています。これらの研究では、放出される速中性子やγ線の運動量を精度よく測定することが重要です。

そこで、放射線の数やエネルギーだけでなく、その入射位置、時間も検知できるような「計測技術」、例えば、シンチレーション検出器を利用した大型の位置検出型中性子検出器や、位置感応型γ線検出器の開発を行っています。また、このような技術を放射線治療へ応用することや、環境放射線の測定についても興味を持っています。

社会とのつながり

〇共同研究 放射線医学総合研究所 〇共同研究 Michigan State University 〇学外委員 評価会員 大学基準協会 など

小泉 哲夫こいずみ てつお

理学部 物理学科 教授
研究分野/原子分子物理学、原子衝突実験
研究のキーワード/イオン分子反応、多価イオン、イオン移動度

私の研究は主に、低エネルギー領域のイオン分子衝突実験です。身近で起こっている現象は、突き詰めれば物質を構成している原子や分子が相互に衝突して反応を起こすことになります。さまざまな現象を、そのような衝突現象(素過程)の観点から理解しようというのが究極の目的となります。このような衝突現象を実験的に研究していくうえで、目に見えないイオンや原子を検出する技術は非常に重要なものになります。

研究の一環として、従来使用されていた粒子検出器(Microchannel-Plate:MCP)と比べ、より検出効率の高いMCPの性能試験を行っています。このような素子の開発により、今まで不可能だった測定も十分に実現可能となります。

社会とのつながり

〇共同研究 「イオン検出における高感度化技術の研究」 日本原子力研究開発機構 高崎量子応用研究所、首都大学東京 〇学外委員 領域代表日本物理学会領域1 2012年度 〇学外委員 「化学剤の網羅的迅速検知システムの開発」 諮問委員 科学技術振興調整費 2010年度~2014年度 など

栗田 和好くりた かずよし

理学部 物理学科 教授
研究分野/原子核実験、放射線計測技術、電子回路開発
研究のキーワード/不安定核構造、低エネルギーイオン計測、低ノイズ電子回路

計測技術に関する研究を行っています。これまでの成果の中で特筆すべき技術は、数秒で崩壊してしまう(他の原子核に変わってしまう)不安定な短寿命原子核を電子散乱実験の浮遊標的にする技術です。目的の原子で固体標的を作る代わりに、1秒ごとに作りたての短寿命原子核の詰め替えを行う装置を用いることで実現しました。これは世界初の試みで、そのような技術の実現に向けた努力が学生たちの考える力を育みます。

社会にも通用する汎用的な能力を持つ、鍛えられた学生たちは、社会のさまざまな場で活躍しています。2006年から開始した医学物理士の養成では、放射線技術を極める中で社会に貢献する医療人の育成につなげています。

社会とのつながり

〇共同研究 理化学研究所 〇人材育成 物理教育活動 〇人材育成 医学物理士および医学物理研究者の養成 など

田口 真たぐち まこと

理学部 物理学科 教授
研究分野/惑星大気物理学
研究のキーワード/大気ダイナミクス、光学リモートセンシング

研究分野は、広い捉え方をすれば太陽地球惑星間物理学、さらに広く、一般になじみのある言葉で言うと天文学に属します。この分野では伝統的に新しい計測技術の開発が、新しい現象の発見・研究を喚起してきました。私は、惑星の超高層大気中で起こる現象に興味を持っています。惑星大気の新しい観測手法として、極周回成層圏テレスコープという観測システムを工学研究者と共同で開発しています。

これは大型気球を使って極域の成層圏に光学望遠鏡を浮遊させ、数日間以上にわたって惑星を撮像観測する装置です。実現すれば、これまで地上の大型望遠鏡では困難だった長期連続観測により、惑星大気中の現象を物理的に解明することが可能になります。

社会とのつながり

〇共同研究 宇宙航空研究開発機構 国立極地研究所 〇講師 出張授業 豊島区立中学校、青梅市立小学校、青梅市立中学校 〇学術調査官 2009年8月~2011年7月 文部科学省 など

ページ上部へ